高齢者が日中通うデイサービスは、ここ20年で最も参入の多かった介護保険サービスの一つです。開業しやすいというメリットがある一方、どんどん複雑化する介護保険の仕組み、他のデイサービスとの利用者&人材獲得競争も激しく廃業の多い業態でもあります。
毎年黒字は継続できていても次期経営者が不在で後継者問題に悩まされている経営者も多く、長期的に出口戦略を立て、経営をしていくことが必要になってくるかと思います。
当サイトでは、実際にデイサービスを売却した管理人の経験と調査を元に、デイサービスの出口戦略、売却方法、売却後の経営者のキャリアなどについても触れて紹介します。
デイサービスの出口戦略
デイサービスを経営している場合、最終的に行き着く先は
- 後継者に引継ぎ経営を任せる
- 事業売却し、事業所は他社に経営を委ね、自身は他の事業に転換する
- 法人を売却し他社に経営を委ねる
- 廃業し、精算する
という4点になります。
1. 後継者に引継ぎ経営を任せる→難しいです!
経営者として最も重要な仕事の一つとも言えるのが「後継者を作る」ことですが、この自社の経営を任せられるほどの後継者を育てることがとても難しいです。
- 経営者のあなたが嫌なことは後継者もやりたくない
- 個人保証など財務的なリスクは後継者は追いたくない
- 会社のマネージメントが機能していないと後継者も継ぎたくない
となどの問題があります。
後継者は創業者と違い何千万円も個人保証で借金して事業を行うような財務的なリスクを押し付けることは難しく、その上で財務的なリスクは取らなくても経営者並みの報酬を要求してくるものです。
一方、中小企業には借入の際の個人保証は必要で個人保証なくして融資を受けることは難しいです。融資がなくてもできる事業、訪問介護や訪問看護などであればまだ引継ぎがしやすいかもしれませんが、デイサービスのように箱物の場合融資は必要になるケースがほとんどかと思います。
また、会社の組織として組織図がしっかりしており、階層ごとに役割が決まっている組織であれば引き継ぎはしやすいですが、カリスマ社長が引っ張っていて業務マニュアルもないような会社であれば後継者が引継ぎことは難しいです。
後継者が絶対にいないとは言えませんが
- 実質無借金または個人保証が必要ないくらい会社の規模が大きくなっている
- 年収で700万円〜1200万円くらいの報酬を提示できる
- 組織が引き継ぐ時点でマネージメントが機能している
これらの条件が整っていないと後継者を育て引継ぎ選択肢は難しいというのが現状です。
▼知りたいところから読む方はこちら▼